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本を読む 6冊目

脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体

 

中野 信子

たまにほんまでっかTVに出てる人ですね

 


脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体 (幻冬舎新書)

【中古】脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ド-パミンの正体 /幻冬舎/中野信子 (新書)

 

 

第1章 快感の脳内回路

神経伝達物質の働き。

苦痛を和らげるためには、オピオイドという物質が生まれる

ランナーズハイは限界近いスピード走ることでオピオイドが分泌され、幸福感や爽快感が生まれる。

あまり頼りすぎるとランニング中毒になり体を壊してしまう原因にも。

 

・教科書的な話。あとランナーズハイが起こる仕組み。

 

第2章 脳内麻薬と薬物依存

依存症は患者数のもっとも多い病気、国際的な依存症の診断基準もある。

依存症の原因はドーパミン。しかしドーパミンが放出される状況が悪いのではなくドーパミンを抑制するセロトニンなどのバランスが崩れることが依存症に繋がる。

例えばアルコール依存症なら、アルコールを飲むという刺激を何度も繰り返してるうちに得られた快感があまり感じられなくなってくる。それにより、飲酒の量や頻度が増える。

依存症には3種類

物質への依存(ニコチン、アルコールなど)

プロセスへの依存(ギャンブル、買い物など)

人間関係への依存(恋愛、DVなど)

ニコチン依存症は日本で1300万人いるといわれている。タバコは喫煙開始後10秒程度で快感作用が現れ、報酬系に達するまで15秒しかかからない。吸って吐いて繰り返すことで快感の発生→快感の喪失を繰り返す。

麻薬の種類と歴史。

カビやキノコの仲間は遺伝的には動物的に近い。ユニークな成分を持つキノコが多数知られていてマジックマッシュルームは幻覚性の性質を持つ。日本では2002年までは規制されていなかった。

合成ドラッグはもとは医薬品の製造過程で発明されたものが多い。パーキンソン病睡眠薬抗精神病薬、多剤大量摂取などの話。

 

・それぞれの薬物がどのような作用があり、どんな歴史があるかなどが書かれている。マジックマッシュルームが最近まで規制されてなかったのは知らなかった。そもそも自然界にそんな作用の持つ植物が存在してること自体不思議ですね。まるで人間が食べることを知ってたかの如く。

 

第3章 そのほかの依存症

脳は自分の体重を知り、コントロールしている。ダイエットの時に停滞期、リバウンドが起きるのはレプチンによる体重維持のしくみによるもの。というのが有力な仮説。

恋愛依存症セックス依存症ミュンヒハウゼン症候群ギャンブル依存症など。

オンラインゲーム依存症。スーパーマリオブラザーズのようなゲームは最初は数回チャレンジして旗があがり、称賛があたえられる。それにより達成感を得る。2,3面では難易度を上げ、その分努力し得られる達成感も大きくなる。

同じ報酬を受け取るのでも、ゲームに内蔵されたプログラムよりオンラインゲームのように生身の参加者からの称賛の方が大きな報酬となる。これが依存へつながる。

 

・オンラインゲーム依存症の話が身近だったので面白かったですね(震えながら)。3章の依存症の話は結構身近な話なので面白いと思います。

 

第4章 社会的報酬

他人に褒められた時と金銭をもらった時に反応する脳の部位は全く同じ部分(線条体)。

人が見ているときに寄付をする方が線条体の活動が高く、人が見ていない時は寄付をしないほうが線条体の活動が高かった。

モチベーションの3要素として「収入」「地位」「周囲の賞賛や感謝」後の2者は社会的報酬。必ずしも金銭的利益が伴わなくても、社会的報酬が満たされれば人は熱心に行動することもある。

ろうそくの問題による実験。→明確な金銭的報酬は視野を狭め、心を集中させる。

社会的報酬は知的な課題に向いている。

人は自分の経済状況を周囲との比較で決める。

幸福度の高い人ほど死亡リスクが低い

 

・いろんな実験や統計によるヒトの社会的報酬と金銭的報酬の性質。自分も当てはまることがあるので面白いです。笑うとストレスのレベルが下がるというのも忘れないで生きたいですね。

 

 

序盤は薬物の話とかなのでさすがに人体実験の話がなくネズミとかの実験だったせいかあまり実用的でなかったかなあ。知識としては面白かった。

後半2章は身近な話なので結構面白い。

 

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