コンビニ人間 本を読む14冊目
村田紗耶香
第155回芥川賞受賞作
150ページぐらいで短めなのですぐ読めます。章分けみたいなのもないので、ノンストップで読み終わりました。
中古なら300円ぐらいで買えると思う。
内容を簡単に言うと、
36歳にしてコンビニでバイトをしているうえに結婚もしてない、友達も(ほとんど)いないような異端者の主人公:古倉恵子がいかにして普通に生きるかを描いた小説
です。
主人公は子供のころから人とどこか違う、物事を合理的に、効率的に考えすぎてしまう人(公園で死んでいる小鳥をお父さんが焼き鳥好きという理由から焼いて食おうっていうような)。
世間は普通を求めるので普通に生きようと普通の人生をマニュアル化し生きてきた。またコンビニのようなマニュアル通り動けばいいものに惹かれた。
そんなコンビニバイトの新入りに異端児が入ってきて、ひと悶着ある。
感想
・所属するコミュニティによって性格とか口癖とか、ファッションとかその辺が知らず知らずのうちに影響してるって描写があったがそういう事って割とありそう。親があんな悪い奴とつるむなって言うみたいな。
・いい年して結婚してないとか、いい年してバイトとか社会が求める「普通」の圧力ってのは結構感じる場面がある。例えばゲームとか、漫画、アニメ、競馬、パチンコとか。多様性とかダイバーシティとか言われる割にこんな圧力を感じるあたり、まだ世間は多様性を認める気はないのかもなあ。
・サクッと読めて考えさせられる作品でした。面白かった。